品質管理システム
ISO 9001は、国際標準化機構(International Organization for Standardization、ISO)が策定した品質管理システムに関する国際規格の一つです。ISO 9001は、組織が顧客満足を向上させるために必要な要件を定義しています。
ISO 9001は、組織が以下の点を確保するための枠組みを提供しています。
- プロセスの効率性の向上
- 製品やサービスの品質向上
- 顧客満足度の向上
- 法令や規制要件の遵守
- 継続的な改善の推進
ISO 9001認証を取得することで、組織はその品質管理システムが国際的な基準に準拠していることを証明することができます。これは顧客や取引先、規制当局などに対して信頼性や信頼を高める効果があります。また、ISO 9001はさまざまな業種や規模の組織に適用可能であり、世界中で広く採用されています。
ISO 9001の必要性
ISO 9001の必要性は、組織が持続的な成長と競争力を確保するために重要と言われています。
ISO 9001の必要性をいくつかの観点から説明します。
以上のように、ISO 9001は組織にとって品質管理や顧客満足度向上、競争力強化など様々な面での利益をもたらすため、多くの組織が導入し認証を取得しています。
ISO 9001 取得費用
ISO 9001認証を取得するための費用は、いくつかの要因によって異なりますので、いくらとは言い難いですが、中小企業レベルですと約40万円〜500万円程度になります。一般的な費用の内訳は次のようになります。
組織の規模や業種、地域、市場状況、またコンサルタントを利用するか否かによっても費用は大きく変わります。ISO 9001認証を取得することで利益や競争力向上がすぐに現れるものではありませんので、適切なコストでの取得をおすすめいたします。
ISO 9001の噂
もう30年も前のことにありますが、ISOのブームがありました。
そのころによく聞いたのは、「ISOを持っていないと取引できなくなる」というものでした。
ISO 9001は百害あって一利なし!とまで言われていました。
当時私もISOの品質管理責任者をしていましたが、確かに大変な作業でした。
大企業がやっていることを一生懸命真似をしなければならなかったからです。実態とかけ離れた仕組みを導入すれば現場からの批判や、余分な時間が必要になるなどコストをかけた上にさらにコストUPになっていたからです。
そんなことから多くの企業がISOをやめてしまいました。形だけのISO 9001になっている中小企業が多かったんですね。
ISO 9001は仕事全般のルールを文書として定めますので、仕組み作りを間違えると仕事の足を引っ張りますので効率まで悪化したケースもあったようです。
ISO 9001改定
ISO 9001は2000年に企業にとってより良い仕組みとなるように改定され、企業の業種や規模に関係なく運用できる「品質マネジメントシステム」になったことによって負担のかからない柔軟な規格になりました。悪い噂はまだまだ払拭できていませんが、ISO 9001も進化をしたのでそろそろとお考えの企業様も腰を上げる時なのかもしれません。